オールドレンズ

カールツァイス パンカラー 50mm F1.8 M42 中古のボケ・写り・特徴は?作例をもとに紹介!

 

[st-kaiwa2]広角オールドレンズの銘玉は?[/st-kaiwa2]

 

といえば、カールツァイス フレクトゴン 35mm F2.4 M42マウントレンズ が必ず候補にあがりますが、

 

[st-kaiwa2]標準オールドレンズの銘玉は?[/st-kaiwa2]

 

といえば必ず候補にあがるが、このカールツァイス パンカラー MC 50mm F1.8 M42マウント | Carl Zeiss Pancolor です。

 

カールツァイス パンカラー 50mm F1.8 M42マウントレンズは現代のレンズに負けない程のシャープさに定評があり、今なおとても評価の高いオールドレンズです♪

 

またボケ味のパートで後述しますが、絞り開放(F1.8)では背景のボケが形が崩れすぎず、綺麗にボケますので、その描写も魅力の一つです。

 

本記事では、カールツァイス パンカラー 50mm F1.8 M42マウント | Carl Zeiss Pancolor とはどのようなオールドレンズなのか。

 

実際に撮影した作例をもとに、描写・写り・ボケ・絞りなどのその特徴をご紹介いたします(^^)/

 

本記事のテーマ

【オールドレンズの銘玉】カールツァイス パンカラー 50mm F1.8 M42マウントレンズ | Carl Zeiss Pancolar 中古のボケ・写り・特徴を作例をもとに紹介

 

記事の信頼性

執筆者:M42レンズストア店主・武田

これまで1500個以上の中古オールドレンズを海外から輸入。

現在は、M42マウントレンズ専門店・M42レンズストアにて中古オールドレンズを販売。

 

中古商品を通販で購入

 

[st-kaiwa1]当店では希少なケースが付属した状態の良い中古商品を販売しております![/st-kaiwa1]

 

当店・M42レンズストアでも状態がとても良いものを在庫豊富に取り揃えております♪

 

特徴・ボケ味

作例:セミ

使用カメラ:Sony α7 II + レイクウォール M42アダプター + カールツァイス パンカラー 50mm F1.8 M42マウント | Carl Zeiss Pancolor

 

カールツァイス パンカラー 50mm F1.8 M42マウント | Carl Zeiss Pancolor は50mmという標準レンズといわれる画角です。

 

とてもシャープな描写と綺麗なボケ味に定評がある、オールドレンズの名玉として超定番レンズです♪

 

当店・M42レンズストアでも、人気ランキングベスト3に入るおすすめレンズです!

 

大きく、きれいなボケ味

作例:パンジー (F値:1.8)

使用カメラ:Sony α7 II + レイクウォール M42アダプター + カールツァイス パンカラー 50mm F1.8 M42マウント | Carl Zeiss Pancolor

 

写真手前の花のオシベにピントを合わせて、F値 F1.8で背景ボケをさせて撮影しました。

 

背景の紫色の花を見ると、かなり大きなボケ味をしているなという印象です♪色合いもとても綺麗です!

 

とてもシャープな描写

作例:パンジー2 (F値:5.6)

使用カメラ:Sony α7 II + レイクウォール M42アダプター + カールツァイス パンカラー 50mm F1.8 M42マウント | Carl Zeiss Pancolor

 

上記と同じ被写体の花を F値 F5.6 にして、絞り羽を絞って撮影しました。

 

上記の写真と比べると、全体的にハッキリとして印象で、描写もシャープです♪

 

F値を変えると、やさしい雰囲気からシャープな写真までいろいろな描写の写真が撮れるのでとても奥の深いレンズだと思います(^^)/

 

ご参考として、同じパンジーを作例にF2.8とF4で撮影した写真もご紹介いたします。

 

背景のボケが少し違うのがわかると思います♪

 

作例:パンジ3 (F値:2.8)

使用カメラ:Sony α7 II + レイクウォール M42アダプター + カールツァイス パンカラー 50mm F1.8 M42マウント | Carl Zeiss Pancolor

 

 

作例:パンジー 4 (F値:4)

使用カメラ:Sony α7 II + レイクウォール M42アダプター + カールツァイス パンカラー 50mm F1.8 M42マウント | Carl Zeiss Pancolor

 

作例・テスト撮影

東京都・浅草橋の屋形船が停泊している橋の近くでカールツァイス パンカラー 50mm F1.8 M42マウント | Carl Zeiss Pancolorを使ってテスト撮影してみました。

 

そこで撮った作例をご紹介いたします(^^)/

 

作例:浅草橋の屋形船

使用カメラ:Sony α7 II + レイクウォール M42アダプター + カールツァイス パンカラー 50mm F1.8 M42マウント | Carl Zeiss Pancolor

 

橋の上から∞に合わせて、ピント精度がどのくらいでるかテスト写真を撮影してみました!

 

真ん中の写真はF1.8で撮影し、下の写真は絞りを調節し、F4で撮影しました。

 

2つの写真を比較すると、F1.8で撮影した写真はもちろんピント精度が少し甘い感じなので、やわらかい表現になっています。

 

下の写真はブログにアップロードするにあたり、画像を圧縮・縮小しているので少し画質が悪いですが、上の写真よりもシャープな描写になっていることが見受けられます♪

 

作例:木造店舗(F値:1.8)

使用カメラ:Sony α7 II + レイクウォール M42アダプター + カールツァイス パンカラー 50mm F1.8 M42マウント | Carl Zeiss Pancolor

 

作例:木造店舗 (F値:2.8)

使用カメラ:Sony α7 II + レイクウォール M42アダプター + カールツァイス パンカラー 50mm F1.8 M42マウント | Carl Zeiss Pancolor

 

少し古い木造の店舗を画面左の木の縄にピントを合わせて撮影してみました♪

 

上の写真はF1.8で撮影したもの、下の写真は1段階絞りを絞って、F2.8 で撮影したものです。

 

上の写真と下の写真を比べてみると、F1.8(上)で撮影したものは、お店の屋号がボケて認識できないですが、F2.8のは文字が少しハッキリしていることが分かります。

 

ボケも崩れすぎず、とても綺麗な感じです。まさに、レンズの王道という感じで、この辺も評価の高い理由なのかなと感じます!

 

注意点

 

[st-kaiwa1]当店・M42レンズストアでは、これまで多数の中古品を販売してきました。 その経験を生かして、中古購入時に注意するポイントをご紹介いたします♪[/st-kaiwa1]

 

ピントリングのグリス切れに注意

同メーカーのカールツァイス フレクトゴン 35mm F2.4 M42にも言えることですが、ヘリコイドグリスが切れてピントリングがスカスカになっている中古品がとても多いです。

 

もちろん数十年も前のオールドレンズですので、グリス切れしていて当たり前だとは思いますが、中古商品をご購入する際はヘリコイドの回転をしっかり確認することが重要です!

 

ヘリコイドはしっかり回って機能的には問題なくても、スカスカ感が気になる方は気になるのでしっかり確認する必要があります。(ただし私の感想では、外で撮影していると屋内での撮影時ほど気にならないです。)

 

絞り・絞り羽の粘り・固まりに注意

こちらも同メーカーのカールツァイス フレクトゴン 35mm F2.4 M42同様、絞り羽が油で固まっている個体が多いです。

 

それにより、絞り羽の動きが粘って遅くなっていたり、絞り開放のままそもそも動かなくなっている個体が多いです。

 

恐らく当時のカールツァイス社が利用していた絞り羽用の油に問題(特徴?)があったのかと推察されます。

 

たとえミラーレスカメラやデジタル一眼レフに装着して自動絞りを使わないにしても、絞りの動作に関しては中古商品を購入前にしっかり確認する必要があります。

 

外観・レンズ内の汚れ

これまで100個近くの中古パンカラーを見てきましたが、外観のダメージが多い中古品がとても多いです。材質的に傷つきやすいレンズなのかもしれません。

 

かなりヒドイ状態の中古品も見受けられますので、購入の際、外観の状態は普通のレンズよりもチェックしたほうが良いと思います。

 

逆に言うと、普通のレンズと比較して使用感やキズが多いなと感じても、パンカラー 50mm F1.8 M42 の中古品としては状態良好の可能性もあります(^^);

 

また、レンズ内もチリなどが混入しやすいのか、汚れている中古品が多いです。

 

レンズ内の状態は撮影に影響してくるので、他のレンズよりも入念にチェックすることをおすすめします!

 

ボケ味

レンズの特徴として非常に重要なボケの確認のため、写真を撮りましたので作例をもとに見ていきましょう(^^)/

撮影の設定

作例:アブラゼミ

使用カメラ:Sony α7 II + レイクウォール M42アダプター

絞り(F値): F1.8 (絞り解放)

 

ボケの特徴

特徴の部分でもパンジーの作例をご紹介しましたが、背景のボケは崩れすぎずとても綺麗にボケる印象です。

 

また、上のセミの写真は木漏れ日がどのようなボケになるのかテストするために撮影しました。

 

写真のように光源のボケの形は同じ カールツァイス社の フレクトゴン 35mm F2.4 と比べると

 

綺麗な玉ボケというよりも少し楕円なボケになる印象です。

 

ただ、こちらはもちろん好みですし、オールドレンズのクセとしてプラスに捉えればいいと思います♪

 

フレクトゴン 35mm F2.4 の作例はこちらで紹介しておりますので比較してみてください(^^)/

 

https://m42mount.com/flektogon35/

 

外観を写真でチェック

前玉はMC (マルチコーティング)が施されていて、逆光に強い仕様になっております。

外観の材質は、フレクトゴンと非常ににていて、軽くて丈夫な仕様になっています!

 

写真のレンズは使用感なくとてもきれいですが、キズの多い中古品が多いので注意です。

 

通常のバージョンは上の写真のように設定は特にありませんが、

Electric バージョンは下のように電気接点があります。

 

電気接点については、マウントアダプターを介してミラーレスや一眼レフで撮る場合は特に影響ございません。

 

動作を動画でチェック

動画提供:オールドレンズ専門通販店 M42レンズストア Youtubeチャンネル

 

スペック・諸元

焦点距離 50mm
最大絞り(絞り解放) F1.8
重量 223g
フィルター径 49mm
絞り羽枚数 6枚
レンズ構成 6枚5群
最短撮影距離 0.35m
フォーカス マニュアルフォーカス
マウント M42マウント
コーティング MC(マルチコーティング)

 

ヘリコイド

ヘリコイドリングもフレクトゴン と同様にギザギザの形状になっていて、ホールド感を高めています。

 

最短撮影距離は0.35mです。

 

マクロ撮影まではできませんが、通常の50mm の標準レンズよりは被写体に寄ることができます♪

 

絞り・絞り羽

前面からみた絞り羽の写真

後ろからみた絞り羽の写真

オート・マニュアルの切替えスイッチ A

オート・マニュアルの切替えスイッチ M

 

シャープさ・描写

F値の違いにより、背景のボケが変わってきます。

 

F1.8~F22までそれぞれのポイントで撮影しました!

 

背景の橋に注目していただくと、違いが結構わかりますので描写の判断にしてください♪

 

作例:F1.8での写り

作例:F2.8での写り

作例:F4での写り

作例:F5.6での写り

作例:F8での写り

作例:F11での写り

作例:F16での写り

作例:F22での写り

 

総評・まとめ

以上、カールツァイス パンカラー 50mm F1.8 MC M42マウント | Carl Zeiss Pancolor の紹介でした。

 

クセが少なくシャープな描写で、オールドレンズ初心者にもおすすめの一本です♪

 

[st-kaiwa1]当店・M42レンズストアでも状態の良い中古品を販売しています♪[/st-kaiwa1]

 

その他作例

 

作例:すずめ

使用カメラ:Sony α7 II + レイクウォール M42アダプター + カールツァイス パンカラー 50mm F1.8 M42マウント | Carl Zeiss Pancolor

 

たまたますずめがいたので、なるべく近づいて撮影してみました。もちろんあまり近づくと逃げてしまうので、このあたりまでが限界でした(^^);

 

作例:あさがお

使用カメラ:Sony α7 II + レイクウォール M42アダプター + カールツァイス パンカラー MC 50mm F1.8 M42マウント | Carl Zeiss Pancolor

 

作例:葉っぱ

使用カメラ:Sony α7 II + レイクウォール M42アダプター + カールツァイス パンカラー MC 50mm F1.8 M42マウント | Carl Zeiss Pancolor