オールドレンズの銘玉と名高い広角レンズのカールツァイス フレクトゴン 35mm F2.4 M42マウントレンズ | Carl Zeiss Flektogon。
M42マウントレンズのおすすめ銘玉レンズとして不動の地位を築いている人気レンズです。
当店でもカールツァイス パンカラー 50mm F1.8 M42マウント | Carl Zeiss Pancolar や スーパータクマー 55mm F1.8 M42マウントと並んで人気No.1レンズです(^^)/
実際にご購入していただいたお客様からも好評の声をいただいております。
本記事では当社としてもおすすめのカールツァイス フレクトゴン 35mm F2.4 M42マウントとはどんな写り・ボケ・特徴があるオールドレンズなのか?
実際の作例をもとに、そのオールドレンズの中では群を抜いたシャープさをはじめ、その特徴をまとめてみましたので是非ご覧ください♪
本記事のテーマ
【オールドレンズの銘玉】カールツァイス フレクトゴン 35mm F2.4 M42マウントレンズ | Carl Zeiss Flektogon のボケ・写り・特徴を作例をもとに紹介
記事の信頼性
中古商品を通販で購入
[st-kaiwa1]当店では希少なケースが付属した状態の良い中古商品を販売しております![/st-kaiwa1]
当店・M42レンズストアでも状態がとても良いものを在庫豊富に取り揃えております♪
特徴
カールツァイス フレクトゴン Carl Zeiss Flektogon 35mm F2.4 M42マウントは35mmという広角レンズでありながら、最短撮影距離0.2mという近接撮影(マクロ機能)を備えたオールインワンの万能レンズです。
マクロ機能は通常焦点距離が50mmや90mmなどのレンズが多い中、本レンズは35mmでありながらマクロ機能も付いているというとても珍しい仕様になっています♪
そのため、1本で町中の通常のスナップ写真から人物写真、そして花や虫などの小さい被写体まで多くのシチュエーションで活躍できます。
※マクロ機能とはカメラ用語を極力なくしていうと、下のセミの作例のように、レンズを被写体のセミに非常に近づいても写真が取れることを言います。フレクトゴン35mm F2.4は、最短撮影距離が0.2m(20cm)まで近づいて撮影してもしっかりピントが合うことをいいます。
また、写りの精度(シャープさ)の評判がよく、カールツァイスらしく輪郭もシャープにとても素敵な写真が撮れるレンズです!
マクロ機能(近接撮影)
作例:近所のセミ
使用カメラ:Sony α7 II + レイクウォール M42アダプター + カールツァイス フレクトゴン 35mm F2.4 M42マウントレンズ | Carl Zeiss Flektogon
止まっているセミにもここまで近接してマクロ撮影することが出来ます!
35mmの広角レンズですので、背景のマンションも写りの雰囲気が変わってくるのでこのレンズ特有の画角が楽しめます♪
輪郭も適度にシャープ・コントラストも綺麗
作例:ほおずき
使用カメラ:Sony α7 II + レイクウォール M42アダプター + カールツァイス フレクトゴン 35mm F2.4 M42マウントレンズ | Carl Zeiss Flektogon
町中のカラフルなほおずきを被写体として写真を撮りました。
F5.6付近まで絞り羽を絞ると被写体のピント部分もシャープに写ります♪
オレンジ色・緑の色もオールドレンズらしい色合いが出て私の好みです!
とにかくシャープな作例が欲しい時に最適
シャープな写りで人物も輪郭もシャープにとても綺麗に撮れます。
絞り値解放(F2.4)でも非常に解像度が高い写真が撮れますし、絞ると更にシャープになります♪
作例・テスト撮影
カールツァイスフレクトゴン Carl Zeiss Flektogon 35mm F2.4 M42マウントレンズはマクロ、風景、人物と万能です!
シチュエーションを変えていろいろな場所で撮影いたしました。その中で特徴が表れている作例をご紹介いたします(^^)/
使用カメラ:Sony α7 II + レイクウォール M42アダプター + カールツァイス フレクトゴン 35mm F2.4 M42マウントレンズ | Carl Zeiss Flektogon
使用カメラ:Sony α7 II + レイクウォール M42アダプター + カールツァイス フレクトゴン 35mm F2.4 M42マウントレンズ | Carl Zeiss Flektogon
カメラ側の設定でコントラストを落とし、F2.4で撮影しました。
ピント部分以外はそこまでシャープではないですが、背景のボケ味もオールドレンズぽくていいなと思います♪
後ろの座席の部分を見るとボケの感じがまさにオールドレンズという感じです!
使用カメラ:Sony α7 II + レイクウォール M42アダプター + カールツァイス フレクトゴン 35mm F2.4 M42マウントレンズ | Carl Zeiss Flektogon
最短撮影距離 0.2m のマクロ機能を利用して、小さい花を被写体に写真を撮りました。
コントラストも現代のレンズと比較して低めで、ノスタルジックな写りになりますね!
花の中の小さい虫にもピントがあっていて、しっかりマクロ撮影ができていることが確認できます♪
注意点
[st-kaiwa1]当店M42レンズストアでは、これまで多数のカーツツァイス フレクトゴンを販売してきました。 その経験を生かして、中古商品購入時に注意するポイントをご紹介いたします♪[/st-kaiwa1]
ピントリングのグリス切れに注意
恐らく使われていたヘリコイドグリスの問題だと思うのですが、ヘリコイドグリスが切れてスカスカになっている個体が多いです。
もちろん数十年も前のオールドレンズですので、当たり前といえば当たり前なのですが、中古商品をご購入する際はヘリコイドのグリス切れに注意してください!
ヘリコイドはしっかり回って機能的には問題なくても、気になる方は気になるのでしっかり確認する必要があります。
絞り・絞り羽の粘り・固まりに注意
絞りに関しても何十年も前に製造されたオールドレンズですので、当たり前なのですが絞り羽が油で固まっている個体が多いです。
それにより、絞り羽の動きが粘って遅くなっていたり、そもそも動かなくなっている個体が多いです。
そのため、絞りの動作に関しては中古商品を購入前にしっかり確認する必要があります。
ボケ味
レンズの特徴として非常に重要なボケの確認のため、写真を撮りましたので作例をもとに見ていきましょう(^^)/
撮影の設定
使用カメラ:Sony α7 II + レイクウォール M42アダプター
絞り(F値): F2.4 (絞り解放)
ボケの特徴
綺麗な丸い玉ボケが印象的です。
また、あまり一般的には言われていないことですが、ボケがバブルボケのようにもなります。
木漏れ日や夜の光源など画角の中にいれて構図を考えると特徴的な写真が撮れます♪
作例:あさがお
日の光が当たった場所のボケが丸い玉ボケになっています!
作例:木漏れ日の光のボケ
ボケ味の確認のため木漏れ日の写真を撮りました。写真の通り、丸い玉ボケが幾重にも重なり少しバブルボケのようになります♪
バージョン
カールツァイス フレクトゴン 35mm は、ツァイスの人気モデルである ディスタゴン | Distagon の前身モデルとなっております。
前期モデルはフレクトゴン 35mm F2.8 というスペックで製造されていました。
その後マルチコーティングを施してパワーアップした後期モデル 35mm F2.4 MC が製造されました。
本ページでは、MC(マルチコーティング)を施した後期モデルを紹介しております。
外観を写真でチェック
前玉はMC (マルチコーティング)が施されていて、光にかざすと紫色っぽい色合いで反射します。
外観の材質は、金属とプラスチックを合わせて作られていて、耐久性を備えつつ、重量を軽く押さえています。
外観の質感もとてもよく、光の光沢が良く反射してとても良いボディです。
マウント部分もネジもキレイで、質感もとても良いです♪
動作を動画でチェック
動画提供:オールドレンズ専門通販店 M42レンズストア Youtubeチャンネル
スペック・諸元
焦点距離 | 35mm |
最大絞り(絞り解放) | F2.4 |
重量 | 240g |
フィルター径 | 49mm |
絞り羽枚数 | 6枚 |
レンズ構成 | 6枚6群 |
最短撮影距離 | 0.2m |
フォーカス | マニュアルフォーカス |
マウント | M42マウント |
コーティング | MC(マルチコーティング) |
ヘリコイド
ヘリコイドリングはギザギザの形状になっていて、ホールド感を高めています。
最短撮影距離は0.2mとカタログスペックはなっておりますが、実際は10cm付近まで寄れる印象です。
ヘリコイドを回すとマクロレンズのように、非常に前玉が前にたくさん繰り出していきます♪
絞り・絞り羽
前面からみた絞り羽の写真
後ろからみた絞り羽の写真
オート・マニュアルの切替えスイッチ A
オート・マニュアルの切替えスイッチ M
シャープさ・解像度
オールドレンズの中では、カールツァイスフレクトゴン Carl Zeiss Flektogon 35mm F2.4 M42 は抜群のシャープさを誇るレンズです。
ピントが合っている部分はもちろん、周辺部の解像度も非常に高く流れもほとんどありません。
他のオールドレンズと比較すると、かなりの違いを感じることができ、カールツァイスのレンズの実力を感じるレンズです。
実際にテスト撮影をしてみましたので、作例をもとに紹介いたします♪
作例:F2.4での写り カールツァイス フレクトゴン 35mm F2.4 M42マウント
作例:公園
使用カメラ:Sony α7 II + レイクウォール M42アダプター + カールツァイス フレクトゴン 35mm F2.4 M42マウントレンズ | Carl Zeiss Flektogon (F2.4)
作例:F8 での写り カールツァイス フレクトゴン 35mm F2.4 M42マウント
作例:公園
使用カメラ:Sony α7 II + レイクウォール M42アダプター + カールツァイス フレクトゴン 35mm F2.4 M42マウントレンズ | Carl Zeiss Flektogon (F8)
作例:F3.5 での写り メーヤー リサゴン 35mm F3.5 | Meyer Lithagon
作例:公園
使用カメラ:Sony α7 II + レイクウォール M42アダプター + メーヤー リサゴン 35mm F3.5 | Meyer Lithagon (F3.5)
絞り値を変えて公園の風景をテスト撮影して、カールツァイス フレクトゴン 35mm F2.4 のシャープさを確認してみました。
この写真はブログに掲載するために、写真を圧縮しているため、このまま拡大してもあまり違いがわかりませんので、中心や周辺部の拡大写真をもとにご紹介いたします。
また、このフレクトゴンのシャープさが他のレンズと比較してどうなのかという客観的な事実も必要ですので、3枚目に同じオールドレンズの35mmレンズで撮影した作例も並べてみました。
もちろんオールドレンズによって求める特徴が違うので、どちらが良い・悪いというわけではないのですが、どのくらい解像している写真なのかよくわかりますので、参考にしてみてください(^^)/
ピントが合っているポイントの比較
まずは大事なピントが合致している部分のシャープさを見てみましょう!
上記の写真のピントが合致している中心部を切り出して (画像中心部のヤシの木)、それぞれ画像を並べて見ました♪
ピント合致部は、今回比較対象としたメーヤー リサゴン 35mm F3.5 | Meyer Lithagon も解放ながらシャープな写りですので、
そこまで違いを見ることは難しいですが、解放(F2.4)でも葉っぱ部分も解像していることがわかります。
また、他の絞り値を比較したところ、F8が一番シャープな写りをしていたのでF8の作例も比較のために乗せてみました。
やはり少し絞ると、木の輪郭など更にシャープな印象になります。
作例:F2.4でのピント合致部の写り カールツァイス フレクトゴン 35mm F2.4 M42マウント
作例:ピント合致部
使用カメラ:Sony α7 II + レイクウォール M42アダプター + カールツァイス フレクトゴン 35mm F2.4 M42マウントレンズ | Carl Zeiss Flektogon (F2.4)
作例:F8でのピント合致部の写り カールツァイス フレクトゴン 35mm F2.4 M42マウント
作例:ピント合致部
使用カメラ:Sony α7 II + レイクウォール M42アダプター + カールツァイス フレクトゴン 35mm F2.4 M42マウントレンズ | Carl Zeiss Flektogon (F8)
作例:F3.5 でのピント合致部の写り メーヤー リサゴン 35mm F3.5 | Meyer Lithagon
作例:公園
使用カメラ:Sony α7 II + レイクウォール M42アダプター + メーヤー リサゴン 35mm F3.5 | Meyer Lithagon (F3.5)
周辺部の比較
ピント合致部とは違い、下の比較写真をみると周辺部には大きな特徴の違いが見られました。
元の作例から写真周辺部を抜き出して並べましたので参考にしてください♪
3枚目のメーヤー リサゴン 35mm F3.5 | Meyer Lithagon と比較しても非常に解像度が高く、
カールツァイス フレクトゴン 35mm F2.4の作例のほうが木の枝の部分やビルがはっきり解像しているのがわかります!
どちらが良い、悪いというわけではないですが、よりシャープな描写を求めるならカールツァイス フレクトゴン 35mm F2.4は非常におすすめのオールドレンズです♪
作例:F2.4での周辺部の写り カールツァイス フレクトゴン 35mm F2.4 M42マウント
作例:写真周辺部の木とビル
使用カメラ:Sony α7 II + レイクウォール M42アダプター + カールツァイス フレクトゴン 35mm F2.4 M42マウントレンズ | Carl Zeiss Flektogon (F2.4)
作例:F8での周辺部の写り カールツァイス フレクトゴン 35mm F2.4 M42マウント
作例:写真周辺部の木とビル
使用カメラ:Sony α7 II + レイクウォール M42アダプター + カールツァイス フレクトゴン 35mm F2.4 M42マウントレンズ | Carl Zeiss Flektogon (F8)
作例:F3.5 でのピント合致部の写り メーヤー リサゴン 35mm F3.5 | Meyer Lithagon
作例:公園
使用カメラ:Sony α7 II + レイクウォール M42アダプター + メーヤー リサゴン 35mm F3.5 | Meyer Lithagon (F3.5)
総評・まとめ
以上、カールツァイスフレクトゴン Carl Zeiss Flektogon 35mm F2.4 M42マウントレンズの紹介でした。
万能オールドレンズとして、広角からマクロ撮影まで用途多彩で様々なシチュエーションで利用できます♪
はじめてのオールドレンズ・最初の一本としても非常におすすめです(^^)/
[st-kaiwa1]当店M42レンズストアでも状態の良い中古品を販売しています♪[/st-kaiwa1]
その他作例
作例:花に集う蟻
使用カメラ:Sony α7 II + レイクウォール M42アダプター + カールツァイス フレクトゴン 35mm F2.4 M42マウントレンズ | Carl Zeiss Flektogon
花の雌しべに集う蟻も写ります。F2.4で撮影したので、若干ピントが甘いですが、F5.6あたりで撮影すればバッチリ写ると思います♪
作例:かまきり
使用カメラ:Sony α7 II + レイクウォール M42アダプター + カールツァイス フレクトゴン 35mm F2.4 M42マウントレンズ | Carl Zeiss Flektogon
夜間帰宅中に偶然見つけたので、カマキリを作例に写真を撮りました。
夜間で手持ちでしたので、手振れを防止するためISO感度を上げて絞りをF2.4で撮影しました。
そのため少しピントボケしてますが、かなり近くまで被写体によれていますし、ある程度しっかり写っています。
また、昼間の明るい中であればシャープな写りをすると思いますし、もっとアングルの良い写真もとれます!
作例:南武線
使用カメラ:Sony α7 II + レイクウォール M42アダプター + カールツァイス フレクトゴン 35mm F2.4 M42マウントレンズ | Carl Zeiss Flektogon
作例:あさがお
使用カメラ:Sony α7 II + レイクウォール M42アダプター + カールツァイス フレクトゴン 35mm F2.4 M42マウントレンズ | Carl Zeiss Flektogon
付属品・説明書・証明書
当店に入荷した商品の一つにたまたま当時モノの付属品がございましたので、参考文献としてアップしておきます♪
当時製品に付属されていたシリアル番号が記載された証明書になります。
他に説明書も付属されていたので、是非内容を確認してみてください (^^)/